ぱ〜そなるケアでは、八女市を中心とした地域の皆様の健康増進活動への支援を積極的に行い、地域の健康講座や体操教室、部活動やプロスポーツチームへのサポートなどの活動を積極的に行っています。活動内容としては、障害予防に関する講習会、幼児運動教室、サッカー教室開催、部活動・クラブチームの障害予防やコンディショニング指導、高齢者を対象とした健康運動講座など、専門分野を活かした幅広い年齢層に対して活動しています。
熱戦続く!いよいよベスト4をかけた戦いへ
全国の高校野球ファンの皆様、そして、野球を愛する全ての皆さん。私が長年、高校野球の現場でトレーナーとして球児たちの身体と心を支え続けてきました。この夏も、また新たなドラマが幕を開けます。彼らが流した汗と涙、そして笑顔の裏には、私たちトレーナーの目から見た、知られざる物語があるのです。
私が応援している西短野球部。彼らがこの夏、福岡県制覇という目標に向かって、どれほどの努力を重ねてきたか、その道のりを皆さんに知っていただきたいのです。彼らの「この夏への思い出」は、すでに始まっていたのですから。
「高校野球の裏側って、どんなドラマがあるの?」そう思われた方、ぜひ最後までお付き合いください。選手のコンディション管理から精神的なサポートまで、トレーナーとして彼らと伴走してきた日々を、熱い想いとともにお伝えします。
福岡の頂点へ!ベスト4をかけた激戦、八女勢の躍進
福岡の頂点を目指す戦いは、いよいよ佳境を迎えます。この夏、西短野球部はもちろんのこと、我らが八女市からも3つの高校(福島高校、八女学院、西短)がベスト4をかけた戦いに挑むことになりました。地元八女の高校が数々の強豪を打ち破り、この舞台まで勝ち上がってきたことは、地域全体に大きな感動と活力を与えています。各校の選手たちが、これまでの練習で培ってきた全てをグラウンドで出し切り、悔いのないプレイを見せてくれることを心から願っています。
投手トレーニングの核心:障害予防と効率的なパワー伝達
前回の記事では、西短野球部の総合的なコンディショニングについて触れましたが、今回は特に投手陣に焦点を当て、そのトレーニングの核心に迫ります。マウンドに立つ投手は、チームの命運を握る存在であり、そのパフォーマンスは試合の結果を大きく左右します。
投手トレーニングにおいて最も重要視されるべきは、何よりも「障害予防」です。特に高校生という成長期の選手にとって、繰り返される投球動作は肩や肘に大きな負担をかけます。無理なフォームや過度な練習は、重大な怪我に繋がり、選手生命を脅かす可能性も否定できません。そのため、私たちは個々の選手の身体の状態、成長段階を把握し、適切な負荷と十分な休息、そして個別化されたフォーム指導を通じて、怪我のリスクを最小限に抑えることを最優先しています。単に球速を求めるだけでなく、長く野球を続けられる身体作りこそが、彼らの未来を守る上で不可欠なのです。
また、投球動作の質を高め、パフォーマンスを向上させるためには、「体幹を中心とした下半身のパワーをいかに効率的に上肢帯に伝えるか」という点が鍵となります。腕の力だけに頼った投球は、球速の限界だけでなく、肩や肘への負担を増大させます。理想的な投球フォームとは、下半身で地面を強く蹴り、その力を体幹を通じて効率的に上肢へと連動させることで、ボールに最大限のエネルギーを伝えるものです。当施設では、この「効率的なパワー伝達」に特化したトレーニングを重点的に指導しています。スクワットやデッドリフトといった基本的な筋力トレーニングに加え、メディシンボールを使ったスローイング動作の連動性向上、体幹の安定性を高めるプランクやローテーション運動など、多角的なアプローチで投手陣の身体能力を底上げしています。これにより、球速やキレを向上させるとともに、投球時の身体への負担を軽減し、連投にも耐えうる強靭な投手を作り上げています。

高校球児の未来を守るために:私たちにできること
高校野球の現場で、私たちは日々、選手たちのひたむきな努力と、それに伴う身体的・精神的な成長を目の当たりにしています。しかし、その成長の過程には常にリスクが伴います。特に、夏の暑さの中で行われる激しい試合や練習では、熱中症のリスクも高まります。適切な水分・塩分補給、休憩の徹底、体調管理など、基本的な対策を怠らないことが、球児たちの命を守る上で極めて重要です。
また、身体だけでなく、彼らのメンタルヘルスケアも私たちの重要な役割です。私たちトレーナースタッフは看護師、理学療法士、ATの資格を持つ体の専門家です。甲子園という大舞台を目指し、日々厳しい練習に打ち込み、プレッシャーのかかる試合で戦う球児たちは、想像以上に大きな精神的負荷を抱えています。パフォーマンスの低下、食欲不振、睡眠障害、気分の落ち込みなどは、単なる「弱さ」ではなく、心が発するSOSかもしれません。私たちは、選手が安心して悩みを打ち明けられる環境を作り、必要であれば専門家への相談を促す役割も担っています。心と体の両面からサポートすることで、彼らが高校野球という素晴らしい経験を最大限に活かし、心身ともに大きく成長できると信じています。

次回活動のご案内
この夏、福岡の頂点を目指す球児たちの熱い戦いは、私たちトレーナーにとっても大きな学びと感動を与えてくれます。特に投手陣の成長と進化は目覚ましく、彼らの努力の結晶を間近で見ることができるのは、この上ない喜びです。
次回の活動では、今回取り上げた投手トレーニングの具体例をさらに掘り下げ、実践的な「障害予防」と「効率的なパワー伝達」のためのドリルについて、より深掘りする予定です。投手陣が実際に取り組んでいるメニューや、個々の選手に合わせた調整方法などもご紹介できるかもしれません、どうぞご期待ください!

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