ぱ〜そなるケアでは、訪問看護介護事業に従事する職員の資質向上とキャリアアップを積極的に支援しています。以下のような多様な研修プログラムを通じて、職員一人ひとりの成長をサポートしています。地域に必要とされる人材となれるよう、専門性を活かした活動を行っています。
活動情報
開催時期 | 2025.1.28 |
活動内容 | 生産性向上のための業務改善の取組「ICTについて」 |
場所 | ヘルパーステーションけあサポ 事務所内にて |
規模人数 | 10人 |
講師 | 中島知子(実務者研修終了) |
研修目的
ICT(情報通信技術)について研修会を行いました。今回の研修はICTを導入することで介護サービスの効率化や質の向上を目指します。そのためにICTの知識を深め、スタッフがスマートフォンやタブレット端末による訪問先でサービス実施記録、実績を入力、報告できる仕組みを作ります。

ICTとは?
訪問介護におけるICT(情報通信技術)の導入とは、介護サービスの効率化や質の向上を目指し、情報通信技術を活用することです。具体的には、訪問介護の現場で使用するスマートフォンやタブレット端末を使い、以下のような業務を円滑に行うためのシステムが導入されます。
1. 記録のデジタル化
利用者のケア内容や状況をリアルタイムで記録・共有し、スタッフ間の情報共有をスムーズにする。
2. スケジュール管理
訪問介護スタッフのシフトやスケジュールを一元管理し、効率的な業務配分を実現する。
3. ケアプランの管理
利用者ごとのケアプランを電子データ化し、必要に応じて迅速に確認や変更ができるようにする。
4. 報告業務の効率化
訪問後の報告書をスマートデバイスで入力・送信することで、オフィスに戻る時間を削減する。
これにより、訪問介護の現場では業務負担が軽減され、介護スタッフがより多くの時間を利用者へのケアに集中できるようになると期待されています。また、ICT導入によって業務の可視化が進み、利用者やその家族への情報提供もより迅速かつ的確に行えるようになります。
ICTのメリットとデメリット
訪問介護におけるICT(情報通信技術)の導入は、効率向上やケアの質の改善に貢献する一方で、運用上の課題もあります。以下、代表的なメリットとデメリットをまとめます。
メリット
業務効率の向上:スマートフォンやタブレットでの記録や共有が可能になり、業務の効率が大幅に改善します。移動中でも情報入力ができ、作業の簡略化に繋がります。
リアルタイムの情報共有:利用者の状態変化や重要な連絡事項をリアルタイムで共有でき、ケアの質が向上します。緊急時にも迅速な対応が可能です。
ペーパーレス化によるコスト削減:紙の書類をデジタル化することで、印刷費や保存スペースの削減が可能です。長期的なコスト削減効果が期待されます。
管理・分析が容易:訪問履歴やケア記録をデータ化することで、簡単に状況を分析でき、サービスの向上や業務改善に活用できます。
管理・分析が容易:訪問履歴やケア記録をデータ化することで、簡単に状況を分析でき、サービスの向上や業務改善に活用できます。
デメリット
導入コストが高い:タブレットや専用ソフトウェアの導入には初期費用がかかり、コスト負担が大きいことが懸念されます。
操作に慣れるための時間が必要:ICTに不慣れな職員にとっては、新しいシステムに慣れるまでに時間がかかり、業務の負担が一時的に増える可能性があります。
セキュリティリスク:利用者の個人情報をデジタル化することで、情報漏洩のリスクが高まります。セキュリティ対策の徹底が不可欠です。
通信環境の問題:訪問先によっては通信環境が整っていない場合があり、リアルタイムでの情報共有が難しいこともあります。
ICT導入は、効率性やサービスの質の向上に貢献する一方で、コストやセキュリティ対策などの課題も存在します。
まとめ
ICTの研修を通して効率的に情報を管理できるようになり業務負担が軽減され、現場でのケアにより多くの時間を割くことができるようになりました。また、リアルタイムで情報を共有できるため、利用者の体調やケア内容の変化に即応できるようになります。今後、他職種との情報共有のためのアプリなど検討していく必要性を感じました。一方で、訪問地域によっては通信環境が不安定な場合や災害時など、ICTツールが十分に機能しない場合の対応を検討する必要性があります。また、高齢のスタッフへの配慮も必要です。新しいシステムに慣れるまでの研修を丁寧に行い、操作に関するサポート体制を整えることが重要です。ICT導入により、訪問介護サービスの質と効率が向上しつつありますが、導入効果を最大限に発揮するためには、継続的なサポートと改善が必要だと思います。
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